指定基準・解釈通知についてざっくり言いますと、
基準上、感染症対策について、行わなければならないことは次のとおりです。
・委員会の設置、開催(委員会の開催回数は事業種別による)
・指針の作成
・担当者の選任
・研修の実施(研修の開催回数は事業種別による)
・訓練の実施(訓練の開催回数は事業種別による)
基準上、感染症対策でしないといけないことが 盛りだくさんじゃないですかぁ(;.;) |
ヒヨコ |
ニワトリ先生 |
感染症については令和6年3月31 日までの間は、努力義務となっていますよ。 委員会開催、研修、訓練の回数については、事業種別で違うので、 指定基準を確認してくださいね。 |
感染症の研修はわかるけど、訓練ってなんですの!? |
ヒヨコ |
ニワトリ先生 |
どんな訓練について詳しく知りたいヒヨコ君にも「令和3年度報酬改正セミナー」を紹介しますね。 今回書ききれなかった詳細な部分まで説明しています。 ご興味ある方はぜひ、「報酬改定セミナー」にご参加くださいね。 |
第34条第3項 衛生管理等
(指定基準)
第三十四条第3項 指定居宅介護事業者は、当該指定居宅介護事業所において感染症が発生し、又はまん延しないように、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
一 当該指定居宅介護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置その他の情報通信機器(以下「テレビ電話装置等」という。)を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること。
二 当該指定居宅介護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
三 当該指定居宅介護事業所において、従業者に対し、感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練を定期的に実施すること。
(解釈通知)
同条第3項に規定する感染症が発生し、又はまん延しないように講ずべき措置については、具体的には次のアからウまでの取扱いとすること。各事項について、同項に基づき指定居宅介護事業所に実施が求められるものであるが、他のサービス事業者との連携等により行うことも差し支えない。
なお、感染症の予防及びまん延の防止のための措置に係る義務付けの適用に当たっては、令和3年改正省令附則第4条において、3年間の経過措置を設けており、令和6年3月31 日までの間は、努力義務とされている。
ア 感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会当該指定居宅介護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(以下「感染対策委員会」という。)であり、感染対策の知識を有する者を含む、幅広い職種により構成
することが望ましく、特に、感染症対策の知識を有する者については外部の者も含め積極的に参画を得ることが望ましい。構成メンバーの責任及び役割分担を明確にするとともに、専任の感染対策を担当する者(以下「感染対策担当者」という。)を決めておくことが
必要である。感染対策委員会は、利用者の状況など指定居宅介護事業所の状況に応じ、おおむね6月に1回以上、定期的に開催するとともに、感染症が流行する時期等を勘案して必要に応じ随時開催する必要がある。
感染対策委員会は、テレビ電話装置等(リアルタイムでの画像を介したコミュニケーションが可能な機器をいう。以下同じ。)を活用して行うことができるものとする。ただし、障害のある者が参加する場合には、その障害の特性に応じた適切な配慮を行うこと。この際、厚生労働省「福祉分野における個人情報保護に関するガイドライン」等を遵守すること。
なお、感染対策委員会は、他の会議体を設置している場合、これと一体的に設置・運営することとして差し支えない。また、指定居宅介護事業所に実施が求められるものであるが、他のサービス事業者との連携等により行うことも差し支えない。
イ 感染症の予防及びまん延の防止のための指針
当該指定居宅介護事業所における「感染症の予防及びまん延の防止のための指針」には、平常時の対策及び発生時の対応を規定する。
平常時の対策としては、指定居宅介護事業所内の衛生管理(環境の整備等)、支援にかかる感染対策(手洗い、標準的な予防策)等、発生時の対応としては、発生状況の把握、感染拡大の防止、医療機関や保健所、市町村における事業所関係課等の関係機関との連携、
行政等への報告等が想定される。また、発生時における指定居宅介護事業所内の連絡体制や上記の関係機関への連絡体制を整備し、明記しておくことも必要である。
なお、それぞれの項目の記載内容の例については、「障害福祉サービス施設・事業所職員のための感染対策マニュアル」も踏まえて検討すること。
ウ 感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練
従業者に対する「感染症の予防及びまん延の防止のための研修」の内容は、感染対策の基礎的内容等の適切な知識を普及・啓発するとともに、当該指定居宅介護事業所における指針に基づいた衛生管理の徹底や衛生的な支援の励行を行うものとする。
職員教育を組織的に浸透させていくためには、当該指定居宅介護事業所が定期的な教育(年1回以上)を開催するとともに、新規採用時には感染対策研修を実施することが望ましい。また、研修の実施内容についても記録することが必要である。
なお、研修の実施は、厚生労働省「障害福祉サービス施設・事業所職員のための感染対策マニュアル」等を活用するなど、指定居宅介護事業所内で行うものでも差し支えなく、当該指定居宅介護事業所の実態に応じ行うこと。
また、平時から、実際に感染症が発生した場合を想定し、発生時の対応について、訓練(シミュレーション)を定期的(年1回以上)に行うことが必要である。訓練においては、感染症発生時において迅速に行動できるよう、発生時の対応を定めた指針及び研修内容に基づき、指定居宅介護事業所内の役割分担の確認や、感染対策をし
た上での支援の演習などを実施するものとする。訓練の実施は、机上を含めその実施手法は問わないものの、机上及び実地で実施するものを適切に組み合わせながら実施することが適切である。